糖尿病と歯周病の意外な関係
糖尿病患者=歯周病患者!?
『全世界で最も患者が多い病気は歯周炎などの歯周病である。地球上を見渡しても、この病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない』とギネスブックにも認定(?)されている「歯周病」。現在さまざまな病気との深い関係が学会で発表されていますが、とくにその関係性を指摘されているのが『糖尿病』です。
アメリカ歯科衛生士協会の発表によると糖尿病者の95%に歯周病があるといいますが、その理由は、糖尿病による高血糖、高インスリン血症が歯ぐきの血管に ダメージを与えるからだと以前から言われています。さらに、最近の研究では歯周病があると血糖コントロールが難しくなって、更に糖尿病を悪化させることが 分ってきました。まさに糖尿病と歯周病の切っても切れない関係が浮き彫りになってきています。実際、アメリカ歯科衛生士協会によるとアメリカの歯科衛生士 は糖尿病特有の合併症を患者が自覚する時点よりも、ずっと早い時期に糖尿病の症状を見つけるというそうです。その症状としては、『泡になりやすいだ液』や 『乾いてチクチクするような口内炎』だそうですが、あなたやあなたの身の回りの人は大丈夫でしょうか?もし心あたりがあったら・・・。
歯周病治療が正常血糖値へ道・・・負の連鎖を断ち切る
2005年11月22日の 読売新聞にこんな記事が発表されました。
『埼玉県に住む大学名誉教授Aさん(69)は、50歳を過ぎたころから、健康診断の度に「糖尿病の境界型」と指摘された。血糖値は、空腹時に110mg/dl未満が正常とされるが、Aさんの数値は110前後を行ったり来たり。だが、当時はもっと深刻な悩みがあった。歯周病だ。・・・「すべて抜くしかありませんね」。
歯科医院でそう宣告され、新年早々、慌てて駆け込んだのが日本歯科大病院(東京都千代田区)。その時、歯周病だけでなく、以前の治療のためか、歯がひどく傷んだ状態だった。・・・先端が高速で振動する超音波スケーラーを使い、微小な酸素の泡を歯茎のすき間などに吹き付けて、歯周病菌を殺す治療を行った。自宅で丁寧な歯磨きも心がけ、歯を1本も抜くことなく、歯周病菌が減った。すると、歯茎の出血や歯のぐらつきがなくなったばかりか、思いがけない変化が起こった。「血糖値が80~90で安定したんです」糖尿病と歯周病。全く別の二つの病気が「互いに病気を悪化させる要因になっている」と同大名誉教授の鴨井久一さんは指摘する。重い歯周病を持つ糖尿病患者を対象に、鴨井さんらが行った調査では、抗菌薬などで歯周病治療を入念に行った患者ほど、血糖値が下がる傾向がみられた。』
この記事だけではなく、現在多くの場で、歯周病治療が糖尿病治療に役立つとの発表がされています。
もちろん、全てはまだ解明されていませんが、歯周病治療が糖尿病の症状軽減につながることは間違いなさそうです。
歯周病治療のポイント
◎ 歯磨きをしっかり:
自分でできるこれ以上の予防方法はありませんが。ほとんどの人が正しいブラッシングができていません、
一度、お口のケアのプロである歯科衛生士にチェックしてもらいましょう。
◎ たばこはダメ
たばこは歯周病の進行を早めてしまいます。また、ご自分で喫煙されなくてもご家族の方の副流煙でもそのリスクは高まります。
◎ まずは検診を
ブラッシング指導や歯周病のチェックも含め、一度歯医者さんで検診すること強くお勧めします。